私が通った、市立桜丘高校のすぐ近くで、私好みの立派な家を、塗装替えを中心に、リフォームさせていただきました。
(今は弟が住み、倉庫・接客・駐車のスペースとしても、活用されています)
モルタルの外壁に、瓦屋根って、THE昭和ながら、快適なんです。地震にも案外と強そうです。
鉄骨製ベランダの補強。
足場が掛かると、逆に作業性が落ちる敷地状況だった為、事前に作業。
ややもすると、落ちそうなベランダの根太も、鉄骨で最低限に補強。
竹が立派ながら、作業が困難なため、お客様にご協力いただき、
希望の長さに、近所の方に手伝ってもらいながら、切り揃えてくれました。(この辺りは、近所の方々の連携が素晴らしい)
大切に育てられてきた樹木も、やはり近所の方と相談され、『この際だから』と、ある程度残しながら、詰めてもらい、
こうして、足場が掛けられるようになりました。
この機会に、沓脱石も据え付け直し、
飛び石の配置も、相談しながら移動して、
事前準備を十分にしてから、足場を建てて、鉄部の錆止め、木部の下地処理。
無垢材の軒裏は、木目をしっかり残す塗装は、残念ながら、断念してもらいましたが、下地が出るまで、入念に研磨してもらいました。
(研磨して、わかるように、木材自体に、染み汚れが入り込んでいました)
小さな温室の植物・生やしてあるツタ植物に、影響が少ないように、養生。
(高圧洗浄時は、運が良く小雨で、よりご迷惑をお掛けしにくい状況でした)
2階の大屋根から、下屋(下屋根)の軒樋(横樋)に、集中して雨水が落ちてくる箇所は、集水量が約3倍の角樋に、交換したため、これまで大雨時に、飛び越えていた雨は、その後スムースに流れてくれているようです。
通称半月(はんげつ)の樋から交換。
鬼瓦の大きな隙間は、本来ならば、棟瓦(その下の、のし瓦も)から、降ろして、木下地、銅線をやりかえ、再度、漆喰を使用しながら棟瓦を積んでいく、結構大変な工事になってしまうため、お客様と相談の上、コーキングも使用しながら、妹の詩(うた)が、密着させました。
大きな軒裏は、木目を残せませんでしたが、ほどよい光沢で、味わいは作れたと思います。
瓦屋根って、日本の景色のなかに馴染んで素敵ですね。
一時期、瓦屋根は、耐震的に悪者になっていた時期がありました。
確かに、重たい。その事実は間違いない。
重心の一番高いところに、瓦があるから、横揺れのモーメントに対して、絶対的に不利な事は理解しています。
ただし、瓦屋根を載せる前提で作られている建物は、私が父から聞いている範囲では、特に関東大震災時に被災した地域、瓦の重みにプラスして、積雪荷重の掛かり、地震が頻繁に起きる新潟県の建物は、あらかじめ、木造であれば、柱や梁が丈夫に作られていて、木材の使用量で1.5倍近いらしい。
コロニアル屋根は、こちらの地域では当たり前に使用されていますが、寒い地域では、水が染み込んだ箇所から凍ることにより膨張し、剥離するため、メーカー推奨の使用地域は限定的です。その点、瓦は多くの地域で使用可能で、雨音はほとんどしなく、夏は涼しい。
長所・短所を考えて、メンテナンス時に少々高額なことを理解して建築すれば、瓦屋根も捨てたものではないと思います。
それにしても、この設計士さんとお客様は、よく考えたんでしょうね。
変形の敷地を逆手にとって、建物の外観にメリハリを持たせ、見る角度によって、違った顔を見せる。
こうした建物のリフォームは、楽しいらしいです。
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